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★★      要約 建築基準法       ★★

   第3章 都市計画区域等における建築物の敷地、構造、建築設備及び用途

第四節 建築物の敷地及び構造 

X.第52条(容積率)  から 第54条(第一種低層住居専用地域等 又は第二種低層住居専用地域 内における外壁の後退距離) まで

マンション管理士・管理業務主任者を目指す方のために、試験にでる建築基準法を条文ごとにイラストなどを入れて解説しました。

試験問題は、過去の問題から出されるのではありません。条文から出題されます。

条文を勉強することが、合格への道です。

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第3章 

都市計画区域等における建築物の敷地、構造、建築設備及び用途
第4節
建築物の敷地及び構造
説明
第52条 容積率
第53条 建蔽率 建ぺい率
第53条の2 建築物の敷地面積
第54条 第一種低層住居専用地域等 又は第二種低層住居専用地域 内における外壁の後退距離
凡例:各条文は、黒字にて表示。解説は条文の下に緑字にて表示

 施行:令和元年(2019年) 6月25日に対応した。
 建築基準法の最終改正:平成30年(2018年) 4月1日施行に合わせた。
 建築基準法の最終改正:平成27年(2015年) 6月1日施行
 前回改正:平成23年(2011年)12月14日


 第三章 都市計画区域等における建築物の敷地、構造、建築設備及び用途
  第四節 建築物の敷地及び構造
(容積率)
第五十二条 (改正あり:令和2年6月10日施行。)

建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合(以下「容積率」という。)は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める数値以下でなければならない。ただし、当該建築物が第五号に掲げる建築物である場合において、第三項の規定により建築物の延べ面積の算定に当たりその床面積が当該建築物の延べ面積に算入されない部分を有するときは、当該部分の床面積を含む当該建築物の容積率は、当該建築物がある第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域又は準工業地域に関する都市計画において定められた第二号に定める数値の一・五倍以下でなければならない。
   一 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内の建築物(第六号及び第七号に掲げる建築物を除く。) 十分の五、十分の六、十分の八、十分の十、十分の十五又は十分の二十のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
   二 第一種中高層住居専用地域若しくは第二種中高層住居専用地域内の建築物(第六号及び第七号に掲げる建築物を除く。)又は第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域若しくは準工業地域内の建築物(第五号から第七号までに掲げる建築物を除く。) 十分の十、十分の十五、十分の二十、十分の三十、十分の四十又は十分の五十のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
   三 商業地域内の建築物(第六号及び第七号に掲げる建築物を除く。) 十分の二十、十分の三十、十分の四十、十分の五十、十分の六十、十分の七十、十分の八十、十分の九十、十分の百、十分の百十、十分の百二十又は十分の百三十のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
   四 工業地域内の建築物(第六号及び第七号に掲げる建築物を除く。)又は工業専用地域内の建築物 十分の十、十分の十五、十分の二十、十分の三十又は十分の四十のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
   五 高層住居誘導地区内の建築物(第七号に掲げる建築物を除く。)であつて、その住宅の用途に供する部分の床面積の合計がその延べ面積の三分の二以上であるもの(当該高層住居誘導地区に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、その敷地面積が当該最低限度以上のものに限る。) 当該建築物がある第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域又は準工業地域に関する都市計画において定められた第二号に定める数値から、その一・五倍以下で当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計のその延べ面積に対する割合に応じて政令で定める方法により算出した数値までの範囲内で、当該高層住居誘導地区に関する都市計画において定められたもの
   六 居住環境向上用途誘導地区内の建築物であつて、その全部又は一部を当該居住環境向上用途誘導地区に関する都市計画において定められた誘導すべき用途に供するもの 当該居住環境向上用途誘導地区に関する都市計画において定められた数値
   七 特定用途誘導地区内の建築物であつて、その全部又は一部を当該特定用途誘導地区に関する都市計画において定められた誘導すべき用途に供するもの 当該特定用途誘導地区に関する都市計画において定められた数値
   八 用途地域の指定のない区域内の建築物 十分の五、十分の八、十分の十、十分の二十、十分の三十又は十分の四十のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めるもの

2 前項に定めるもののほか、前面道路(前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のもの。以下この項及び第十二項において同じ。)の幅員が十二メートル未満である建築物の容積率は、当該前面道路の幅員のメートルの数値に、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める数値を乗じたもの以下でなければならない。
   一 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内の建築物 十分の四
   二 第一種中高層住居専用地域若しくは第二種中高層住居専用地域内の建築物又は第一種住居地域、第二種住居地域若しくは準住居地域内の建築物(高層住居誘導地区内の建築物であつて、その住宅の用途に供する部分の床面積の合計がその延べ面積の三分の二以上であるもの(当該高層住居誘導地区に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、その敷地面積が当該最低限度以上のものに限る。第五十六条第一項第二号ハ及び別表第三の四の項において同じ。)を除く。) 十分の四(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物にあつては、十分の六)
   三 その他の建築物 十分の六(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物にあつては、十分の四又は十分の八のうち特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て定めるもの)

3 第一項(ただし書を除く。)、前項、第七項、第十二項及び第十四項、第五十七条の二第三項第二号、第五十七条の三第二項、第五十九条第一項及び第三項、第五十九条の二第一項、第六十条第一項、第六十条の二第一項及び第四項、第六十八条の三第一項、第六十八条の四、第六十八条の五(第二号イを除く。第六項において同じ。)、第六十八条の五の二(第二号イを除く。第六項において同じ。)、第六十八条の五の三第一項(第一号ロを除く。第六項において同じ。)、第六十八条の五の四(ただし書及び第一号ロを除く。)、第六十八条の五の五第一項第一号ロ、第六十八条の八、第六十八条の九第一項、第八十六条第三項及び第四項、第八十六条の二第二項及び第三項、第八十六条の五第三項並びに第八十六条の六第一項に規定する建築物の容積率(第五十九条第一項、第六十条の二第一項及び第六十八条の九第一項に規定するものについては、建築物の容積率の最高限度に係る場合に限る。第六項において同じ。)の算定の基礎となる延べ面積には、建築物の地階でその天井が地盤面からの高さ一メートル以下にあるものの住宅又は老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するもの(以下この項及び第六項において「老人ホーム等」という。)の用途に供する部分(第六項の政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分を除く。以下この項において同じ。)の床面積(当該床面積が当該建築物の住宅及び老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の三分の一を超える場合においては、当該建築物の住宅及び老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の三分の一)は、算入しないものとする。

4 前項の地盤面とは、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が三メートルを超える場合においては、その高低差三メートル以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。

5 地方公共団体は、土地の状況等により必要と認める場合においては、前項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い、条例で、区域を限り、第三項の地盤面を別に定めることができる。

6 第一項、第二項、次項、第十二項及び第十四項、第五十七条の二第三項第二号、第五十七条の三第二項、第五十九条第一項及び第三項、第五十九条の二第一項、第六十条第一項、第六十条の二第一項及び第四項、第六十八条の三第一項、第六十八条の四、第六十八条の五、第六十八条の五の二、第六十八条の五の三第一項、第六十八条の五の四(第一号ロを除く。)、第六十八条の五の五第一項第一号ロ、第六十八条の八、第六十八条の九第一項、第八十六条第三項及び第四項、第八十六条の二第二項及び第三項、第八十六条の五第三項並びに第八十六条の六第一項に規定する建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとする

7 建築物の敷地が第一項及び第二項の規定による建築物の容積率に関する制限を受ける地域、地区又は区域の二以上にわたる場合においては、当該建築物の容積率は、第一項及び第二項の規定による当該各地域、地区又は区域内の建築物の容積率の限度にその敷地の当該地域、地区又は区域内にある各部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて得たものの合計以下でなければならない。

8 その全部又は一部を住宅の用途に供する建築物(居住環境向上用途誘導地区内の建築物であつてその一部を当該居住環境向上用途誘導地区に関する都市計画において定められた誘導すべき用途に供するもの及び特定用途誘導地区内の建築物であつてその一部を当該特定用途誘導地区に関する都市計画において定められた誘導すべき用途に供するものを除く。)であつて次に掲げる条件に該当するものについては、当該建築物がある地域に関する都市計画において定められた第一項第二号又は第三号に定める数値の一・五倍以下で当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計のその延べ面積に対する割合に応じて政令で定める方法により算出した数値(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内にあつては、当該都市計画において定められた数値から当該算出した数値までの範囲内で特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て別に定めた数値)を同項第二号又は第三号に定める数値とみなして、同項及び第三項から前項までの規定を適用する。ただし、当該建築物が第三項の規定により建築物の延べ面積の算定に当たりその床面積が当該建築物の延べ面積に算入されない部分を有するときは、当該部分の床面積を含む当該建築物の容積率は、当該建築物がある地域に関する都市計画において定められた第一項第二号又は第三号に定める数値の一・五倍以下でなければならない。
   一 第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域若しくは準工業地域(高層住居誘導地区及び特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域を除く。)又は商業地域(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域を除く。)内にあること。
   二 その敷地内に政令で定める規模以上の空地(道路に接して有効な部分が政令で定める規模以上であるものに限る。)を有し、かつ、その敷地面積が政令で定める規模以上であること。

9 建築物の敷地が、幅員十五メートル以上の道路(以下この項において「特定道路」という。)に接続する幅員六メートル以上十二メートル未満の前面道路のうち当該特定道路からの延長が七十メートル以内の部分において接する場合における当該建築物に対する第二項から第七項までの規定の適用については、第二項中「幅員」とあるのは、「幅員(第九項の特定道路に接続する同項の前面道路のうち当該特定道路からの延長が七十メートル以内の部分にあつては、その幅員に、当該特定道路から当該建築物の敷地が接する当該前面道路の部分までの延長に応じて政令で定める数値を加えたもの)」とする。

10 建築物の敷地が都市計画において定められた計画道路(第四十二条第一項第四号に該当するものを除くものとし、以下この項において「計画道路」という。)に接する場合又は当該敷地内に計画道路がある場合において、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該計画道路を第二項の前面道路とみなして、同項から第七項まで及び前項の規定を適用するものとする。この場合においては、当該敷地のうち計画道路に係る部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しないものとする。

11 前面道路の境界線又はその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合において、特定行政庁が次に掲げる基準に適合すると認めて許可した建築物については、当該前面道路の境界線又はその反対側の境界線は、それぞれ当該壁面線にあるものとみなして、第二項から第七項まで及び第九項の規定を適用するものとする。この場合においては、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しないものとする。
   一 当該建築物がある街区内における土地利用の状況等からみて、その街区内において、前面道路と壁面線との間の敷地の部分が当該前面道路と一体的かつ連続的に有効な空地として確保されており、又は確保されることが確実と見込まれること。
   二 交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないこと。

12 第二項各号の規定により前面道路の幅員のメートルの数値に乗ずる数値が十分の四とされている建築物で、前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合又は第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で定める壁面の位置の制限(道路に面する建築物の壁又はこれに代わる柱の位置及び道路に面する高さ二メートルを超える門又は塀の位置を制限するものに限る。)がある場合において当該壁面線又は当該壁面の位置の制限として定められた限度の線(以下この項及び次項において「壁面線等」という。)を越えないもの(ひさしその他の建築物の部分で政令で定めるものを除く。)については、当該前面道路の境界線は、当該壁面線等にあるものとみなして、第二項から第七項まで及び第九項の規定を適用することができる。ただし、建築物の容積率は、当該前面道路の幅員のメートルの数値に十分の六を乗じたもの以下でなければならない。

13 前項の場合においては、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線等との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しないものとする。

14 次の各号のいずれかに該当する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの容積率は、第一項から第九項までの規定にかかわらず、その許可の範囲内において、これらの規定による限度を超えるものとすることができる。
   一 同一敷地内の建築物の機械室その他これに類する部分の床面積の合計の建築物の延べ面積に対する割合が著しく大きい場合におけるその敷地内の建築物
   二 その敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物

15 第四十四条第二項の規定は、第十項、第十一項又は前項の規定による許可をする場合に準用する。

過去出題 マンション管理士 都市計画法とも絡めて出題される。
H18年、H17年、
管理業務主任者 H28年、H23年、H19年、

★第四節 建築物の敷地及び構造
 52条:容積率


 ここからは、建築物の敷地や構造に関する規定で、まず52条は、「容積率」を規定します。

この容積率の規定は、度々の改正があり、項目が多いのでしっかりと読んでください。

  この「容積率」も次の「建蔽率」も、都市計画区域や準都市計画区域で中心となる「用途地域」(48条参照)に大きく絡んでいます。
 
 用途地域の説明でも言いましたが、用途地域は数が多くて、しかも、第一種低層住居専用地域とか第二種低層住居専用地域とか似たような名称で、なかなか覚えるのが大変です。
 そこで、現在あなたが住んでいる住所が、用途地域の何に該当してるのか、そして、「容積率」や「建蔽率」がいくらになっているのか、調べて見てください。
そうすれば、用途地域の1つぐらいは、明確になり、いくらの「容積率」と「建蔽率」が指定されているかが分かるでしょう。

   容積率は建築物の規定において、次の53条で規定される「建ぺい率(建築面積の合計/敷地面積)」と並んで、重要な規定ですが、初めてこの条文を読んでわかる人はいないので安心してください。(注:法の改正で、「建ぺい率」は、全部漢字の「建蔽率」になりましたが、該当の全文書を変更するのは、面倒なので、一部は「建ぺい率」のままです。)

   *特に、「別表」なんかが出てくると、うんざりしますが、仕方がありません。これを勉強しないと、試験に受からない現実があるのですから。

★容積率を定める目的...例えば、2階建てが多い住宅地に10階建てのマンションが建てられると、日当たりや住環境が大きく変わってしまいます。
そこで、都市計画区域および準都市計画区域内の市街地における建物の延べ床面積と敷地面積との割合(容積率)を定めてその環境を保全し、建物が過密にならないようにします。
容積率をいくらにするかの具体的な数字は、都市計画で定めた第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域などの「用途地域(13種)」などにおいて、細かく制限しています。


★52条1項
 
ではまず、52条1項から見ていきましょう。

 ・容積率とは...「建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合」とされています。(52条1項


  これを理解するためには、各々の用語の定義を知っておかなければなりません。

  建築基準法では、 10分の5、とか 10分の6や 10分の20、10分の50などで表示されますが、一般には、容積率は 50%とか、60%、また 200%、500% とかの パーセント(%) で表示されます。 パーセント表示は、建ぺい率でも同じです。

  次の53条で説明します「建蔽率」は平面的な広さの制限ですが、「容積率」は、高さに対する割合の制限となります。
建蔽率と容積率が大きければ大きいほど、建てられる建物は大きくなります。

   容積率=建築物の延べ面積(延べ床面積)/敷地面積 x 100 (%) 
    (これが規定の限度を超えてはいけない)

  2階建の上の例ですと、(1階の床面積 + 2階の床面積)=A  これを、「延べ面積(延べ床面積)」 といいます。

   そして、延べ面積=A を 敷地の面積で 割(÷)り、 その結果に 100 をかけて パーセント (%) 表示となります。
 

延べ面積とは...1階、2階など、建築物の各階の床面積を合計したものです。
  各階の床面積とは...外壁または柱の
中心線で囲まれた面積(壁芯計算)のことです。(建築基準法施行令2条3号、4号)

     

    この床面積を壁芯で計算するのは、「建物の区分所有等に関する法律(略称「区分所有法」)」  でいう、マンションの専有部分のうちのり(内法)計算とは、違っています。

    区分所有法を勉強したい方は、 私の 「超解説 区分所有法」 をご覧ください。

       

<参照> 建築基準法施行令第2条(面積、高さ等の算定方法)1項 3号および4号

  三 床面積 建築物の各階又はその一部で壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。

  四 延べ面積 建築物の各階の床面積の合計による。ただし、法第五十二条第一項に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に関する規制に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、次に掲げる建築物の部分の床面積を算入しない

   イ 自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操車場所及び乗降場を含む。)の用途に供する部分(第三項第一号及び第百三十七条の八において「自動車車庫等部分」という。)

   ロ 専ら防災のために設ける備蓄倉庫の用途に供する部分(第三項第二号及び第百三十七条の八において「備蓄倉庫部分」という。)

   ハ 蓄電池(床に据え付けるものに限る。)を設ける部分(第三項第三号及び第百三十七条の八において「蓄電池設置部分」という。)

   ニ 自家発電設備を設ける部分(第三項第四号及び第百三十七条の八において「
自家発電設備設置部分」という。)

   ホ 貯水槽を設ける部分(第三項第五号及び第百三十七条の八において「
貯水槽設置部分」という。)

   ヘ 宅配ボックス(配達された物品(荷受人が不在その他の事由により受け取ることができないものに限る。)の一時保管のための荷受箱をいう。)を設ける部分(第三項第六号及び第百三十七条の八において「
宅配ボックス設置部分」という。)

(注:1項4号では、床面積を算入しないと言いながら、全部ではなく、限度があります。同3項)

(注:ヘ 改正で宅配ボックスも容積率算定の基礎となる延べ面積(各階の床面積の合計)から(1/100を限度として)除外になったことに注意。)
----------------------------------------------------------

<参照> 建築基準法施行令第2条(面積、高さ等の算定方法)3項 

3 第一項第四号ただし書の規定は、次の各号に掲げる建築物の部分の区分に応じ、当該敷地内の建築物の各階の床面積の合計(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、それらの建築物の各階の床面積の合計の和)に当該各号に定める割合を乗じて得た面積を限度として適用するものとする。
   一 自動車車庫等部分    五分の一
   二 備蓄倉庫部分      五十分の一
   三 蓄電池設置部分     五十分の一
   四 自家発電設備設置部分 百分の一
   五 貯水槽設置部分      百分の一
   六 宅配ボックス設置部分  百分の一

★容積率が緩和される場合がある

  第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域等の用途地域等での容積率の制限を説明する前に、建築基準法施行令が出てきましたので、容積率の緩和を先に説明します。

 建築基準法第92条により、延べ面積の算定・階数などは、政令(建築基準法施行令)により定めていいことになっています。

<参照> 建築基準法第92条

(面積、高さ及び階数の算定)
第九十二条 建築物の敷地面積、建築面積、延べ面積、床面積及び高さ、建築物の軒、天井及び床の高さ、建築物の階数並びに工作物の築造面積の算定方法は、政令で定める

1.政令(建築基準法施行令)による容積率の緩和 〜限度内で緩和。100%緩和ではない〜

  そこで、建築基準法施行令第2条で容積率の緩和をしているのが、上であげました部分です。

 ★容積率の緩和(建築基準法施行令での)   
 番号  対象部分  除外の限度割合
(総床面積の)
 1  自動車車庫等部分(自動車車庫などを設けさせる)  1/5
 2  備蓄倉庫部分(防災用)  1/50
 3  蓄電池設置部分(据置型)
 4  自家発電設備設置部分  1/100
 5  貯水槽設置部分
 6  宅配ボックス設置部分(空間も入る)

   建築基準法施行令第2条1項4号での「自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設の用途に供する部分の床面積」が全部算入されないと思うと、だめです。
   同じ、建築基準法施行令第2条3項に、
1/5や 1/100 を限度とする等の規定が隠されています。 注意してください。

  ★自動車の車庫(限度:1/5)等に加えて、再配達を減少させるために、改正で宅配ボックス(限度:1/100)も加えられている。 

2.建築基準法による容積率の緩和 〜算入しないで緩和〜

  建築基準法、本体でも、容積率に算入しない緩和があります。
 それは、建築基準法第52条3項にある
   @地階 と
    同じく6項にある
   A−ア 昇降機の昇降路(シャフト)
   A−イ 共同住宅・老人ホーム・福祉ホームの共用廊下や共用階段の床面積
  の規定です。

<参照> 建築基準法第52条3項 の抜粋

(前文省略)・・・・の算定の基礎となる延べ面積には、
 ・建築物の地階でその天井が地盤面からの高さ一メートル以下にあるものの住宅又は老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するもの(以下この項及び第六項において「老人ホーム等」という。)の用途に供する部分(第六項の政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分を除く。以下この項において同じ。)の床面積(当該床面積が当該建築物の住宅及び老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の三分の一を超える場合においては、当該建築物の住宅及び老人ホーム等の用途に供する部分の床面積の合計の三分の一)は、算入しないものとする。

<参照> 建築基準法第52条6項 の抜粋 

(前文省略)・・・・に規定する建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、
 ・政令で定める
昇降機の昇降路の部分又は
 ・
共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとする。

  @地階(地下室)関係(建築基準法第52条3項) 〜1/3 まで、容積率から除外される〜

    これは、住宅地の地価が高いこと、高さの制限が厳しいことをうけ、住宅の地下利用を促進させる措置です。住宅用(改正で、高齢者等の増加に対応した良質な老人ホーム等(老人福祉法に基づく有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するもの等)にも適用となった)ですよ。事務所使用では入りません。
   なお、マンションなど共同住宅の地下部分でも適用できます。

  この規定により、地上部分に計画していた機械室や倉庫等を地下部分に配置でき、地上部分の居室面積を広くできます。

  住宅や老人ホーム・福祉ホーム等で住宅の用途にする居室や便所、オーディオ室などの地下室を設ける場合、その地階部分の床面積が、その住宅等の延べ面積の 1/3 までなら、容積率の計算に入れないということです。
  これは、例えば、2階建ての住宅の用途の建物で、
    ・敷地面積・・・100u
    ・容積率・・・・・80% で
    ・地上1階と2階の床面積が、各々 40u 合計 80u なら
    地階として、あと 40u を利用できるということです。

    
  
 なお、地階の算定において、「地盤面」は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が3mを超える場合においては、その高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう、です。(建築基準法第52条4項)

   

      ただし、地方公共団体は、土地の状況をみて、条例で、区域を限って、条例により、地盤面を定めることができます。(5項)
  これは、地盤面に著しい高低差がある場合に、開発業者と住民との争いがあったのを考慮したものです。(施行令第135条の15 参照)  
 

★他の容積率から除外されるもの

  容積率の計算から除外されるのは、上の建築基準法施行令以外に、建築基準法第52条6項に規定される
    ア.昇降機の昇降路(シャフト)の部分...すべての建築物 と
    イ.共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積
   があります。
  
  A-ア 昇降機(エレベーター)の昇降路(シャフト)の部分(建築基準法第52条6項)

    この場合の昇降機は、建築基準法第34条で説明した、
     @エレベーター、
     Aエスカレーター、
     B小荷物専用昇降機 
    の3種のうち、「容積率から免除される昇降機」は、@エレベーターだけをさし、
    AのエスカレーターやBの「小荷物専用昇降機」は該当しません。(建築基準法施行令第135条の16)

   今までは、エレベーターのかごの停止階については、エレベーターの昇降路(シャフト)部分の床面積が容積率に算入されていたのが、全ての建築物において、また全ての階において、エレベーターの昇降路(シャフト)部分の床面積が、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積容積率に算入しないものとなりました。
 緩和の理由は、エレベーターの昇降路(シャフト)部分は各階において同時に利用されず、利用者が階から階へ移動するために用いられるためとのことですが、良く分からない理由です。
  
    なお、エレベーターの昇降路(シャフト)の部分に該当しない機械室等には適用されません。

   注:共同住宅の共用の廊下等である場合を除き、乗降ロビーは引き続き容積率に算入されます。

<参照> 建築基準法施行令第135条の16

(容積率の算定の基礎となる延べ面積に昇降路の部分の床面積を算入しない昇降機)
第百三十五条の十六 法第五十二条第六項の政令で定める
昇降機は、エレベーターとする。


   

  A-イ 共同住宅・老人ホーム・福祉ホームの共用廊下や共用階段(建築基準法第52条6項)

  共同住宅(分譲も賃貸でも)・老人ホーム・福祉ホームの「共用廊下」や「共用階段」の床面積は、すべて、限度なく延べ面積に算入されませんので注意してください。 

  もともと、屋外に設置された廊下や階段は、建築物の床ではないため、床面積に算入されません。
 そこで、共用施設の充実をはかるため、内部に設けた共用の廊下・階段の用に供する部分も、日常的な生活の場として使われず、滞在者が各居室等間で通行するために用いられるので、緩和の対象になりました。

 共同住宅と事務所兼用住宅の場合...対象外です。

    


*延べ面積の計算式

     延べ面積=地階の床面積 + 1階の床面積 + 2階の床面積 + 3階の床面積 + ・・・

    階には算入しない塔屋(ペントハウス)や高さに算入しないペントハウスでも、ここでの床面積には入ります。

  ★ピロティ・ポーチ・公共用歩廊・吹きさらしの廊下・バルコニー(ベランダ)等、どこまでが床面積に算入されるかは、壁・扉・柱等の有無、また用途が居住・執務・作業・集会などで判断されますので注意が必要です。

★延べ面積には2種類ある

  1.一般の延べ面積...防火規定などで使用する。自動車車庫、駐輪場は算入する。

  2.容積率には不算入...自動車車庫、駐輪場は、延べ面積の1/5を限度として、算入しない。また、地階などの特例があります。

★建築できる最大延べ面積が、容積率算定上の延べ面積より大きくなることなることもあります。

  容積率には不算入の特例があるためです


★もう一度建築基準法のおさらい

 それでは、建築物の敷地とは...一般的には、建物を建てたり、道路・堤防などの施設を設けるための土地のことです。
  建物が1棟だけの場合は、その建物のある土地をさし、母屋と離れ、工場と寄宿舎など用途上分離できない2棟以上の建物がある場合は、その建物のある土地全体をさします。(建築基準法施行令1条1号)

 1つの敷地には1つの建物ということは、住宅を例に取ると、母屋と離れの関係なら許されても、1つの敷地に2棟の住宅を建てる事は出来ないと言う事になります。

<参照>  建築基準法施行令(用語の定義)第1条1号

一  敷地 一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地をいう。

 

  

*逆に、用途上区分できれば、建築物ごとに別の敷地となります。建物単体で住宅として機能する建物を同一敷地に別々に建築するには、この2つの建物をくっつけて1つの建物とするか、敷地を2つに分け別々の敷地とする必要があります。
 ただし、この敷地を分けることは、土地の権利関係(不動産登記法)と、連動する必要はありません。不動産登記法での土地(敷地)の分筆とは関係なく、建築基準法だけの、規制があるだけです。

 

★そして、敷地面積とは...敷地の水平投影面積のことです。(建築基準法施行令2条1項1号)

<参照> 建築基準法施行令第2条(面積、高さ等の算定方法)1項1号

 一  敷地面積 敷地の水平投影面積による。ただし、建築基準法 (以下「法」という。)第四十二条第二項 、第三項又は第五項の規定によつて道路の境界線とみなされる線と道との間の部分の敷地は、算入しない。


 傾斜地や崖地等の勾配がある土地でも、真上から水平面に投影して測定した面積をさします。この考え方は、「床面積」と同じです。

  傾斜地の場合は、斜面の面積ではありません。
 また、段差があっても、段差の部分は含まれません。

  また、都市計画区域で建築物を建てる際に、敷地は幅員が4m(または6m)以上ある道路に2m以上接していなければなりません。(接道義務)

 道路の幅員が4mに満たない場合には、道路の中心線から2mまでの部分(後退部分=セットバック)は、自分の敷地であっても建築基準法では「敷地面積」として扱われません。この部分は、敷地から除外されますので、注意してください。(建築基準法施行令第2条1項1号-->42条に規定される道路の境界線とみなされる線と道との間の部分))

★これにより、

  容積率 = 延べ面積(同一敷地内にある建築物の各床面積の合計)/敷地面積 x 100 (%) となります。

 たとえば、容積率限度 200%の地域で敷地面積 100uの場合、上の式を逆算して、

   100u(敷地面積) × 200%(容積率限度)÷ 100= 200 u

  となり、延べ床面積 200u までの建物が建てられます。

 ただし、前面道路が12m未満の場合は、用途地域によって一定の規制を受けます。(2項)

★容積率の限度が用途地域の種別によって定められている。(1項)

  この「容積率」が高ければ高いほど、大きくて広い建物が建築可能です。
住居系の用途地域は容積率が低く、商業系の用途地域は容積率が高くなっています。
大きいビルや高いビルなどは、ほとんどの場合商業地域に建っています。

 その内容は、最低50%から最高商業地の1300%で以下の表のようになっています。

★容積率一覧表 (容積率の最高限度) (単位%)
用途地域  都市計画で定められる容積率
(%で表示)
 
前面道路の幅員が
12m未満の場合の容積率
 
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域

田園住居地域
50,60,80,100,150,200
の数値のうち都市計画で定める割合
(1項1号)
前面道路の幅員(m)に4/10を乗じた数値、または都市計画で定められる容積率の最高限度のうちいずれか小さい数値
(2項1号)
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
100,150,200,300,400,500
の数値のうち都市計画で定める割合
(1項2号)
  
前面道路の幅員(m)に4/10を乗じた数値、(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定した区域内では前面道路の幅員に6/10を乗じた数値)、または都市計画で定められる容積率の最高限度のうちいずれか小さい数値
(2項2号)
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
近隣商業地域
準工業地域
前面道路の幅員(m)に6/10を乗じた数値、(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定した区域内では前面道路の幅員に4/10又は8/10のうち指定されたを乗じた数値)、または都市計画で定められる容積率の最高限度のうちいずれか小さい数値
(2項3号)
商業地域 200,300,400,500,600,700,800
900,1000,1100,1200,1300
の数値のうち都市計画で定める割合
(1項3号)
工業地域
工業専用地域
100,150,200,300,400
の数値のうち都市計画で定める割合
(1項4号)
用途地域の指定の無い区域 50,80,100,200,300,400の数値のうち特定行政庁が土地利用の状況等を考慮して都道府県都市計画審議会の議を経て定める割合
(1項8号)
(注1) 高層住居誘導地区内(高層住宅の建設を誘導すべき地区)の住宅部分の床面積が全体の3分の2以上の建築物については、その住宅割合に応じて、用途地域から定められる数値の1.5倍以下の範囲で定められます。(1項5号)
(注2) 高層住居誘導地区内では、前面道路の幅員に乗じる数値は6/10です。

★前面道路の幅員による容積率の制限もある (2項)

 前面道路の幅員(道路幅です)が12m未満の場合の容積率は、上表のとおり、用途地域の種別ごとに都市計画で定められる容積率の制限と、前面道路の幅員によって定まる容積率の制限があり、当該敷地に適用される建基法上の容積率の最高限度は、いずれか低い方の数値となります
なお、幅員の異なる2以上の道路に接している場合は、広い方の道路幅員が基準になります。

★最大容積率の計算例

例1 容積率200%の第一種住居地域で、幅員4mの道路に接する場合

 4m X 4/10 = 1.6
 1,6 × 100% = 160%
これは、容積率の200%より小さいため
制限は、160%となります。

例2

容積率500%の商業地域で、 幅員8mの道路に接する場合

 8m X 6/10 = 4.8
 4.8 × 100%= 480%
これは、容積率の500%より小さいため
制限は、480%となります。

★敷地が容積率の異なる複数の地域・地区・区域にわたる場合(7項) ...比例配分する 〜過半主義ではない〜

 例えば、1つの敷地が、近隣商業地域と第2種住居地域などにわたっている場合には、それぞれの地域の容積率に、その地域に属する敷地部分の敷地全体に対する面積の割合を乗じた数値を合計 (加重平均)したものが、敷地全体に適用される容積率の最高限度になります。

(1)各部分の容積率制限

1.近隣商業地域部分(S1)
  指定容積率400%>前面道路による容積率制限
  6mX6/10=36/10→S1の容積率制限36/10

2.第二種住居地域部分(S2)
  指定容積率200%<前面道路による容積率制限
  6m×4/10=24/10→S2の容積率制限20/10

(2)許容限度延べ面積 
   =S1(600u)×36/10+S2(400u)x20/10=2,960u

(3)当該敷地の容積率制限値
   =2,960u/1,000u×lOO%=296%

★敷地と空地の規模により容積率制限を緩和する制度(8項)

 平成14年の建基法の改正により、容積率制限を迅速に緩和する制度が導入されています。

 第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域もしくは準工業地域または商業地域内にある住宅で、その敷地内に政令で定める規模以上の空地(道路に接して有効な部分が政令で定める規模以上のものに限る。)を有し、かつ、その敷地が政令で定める規模以上のものについては、用途地域に関する都市計画で定める容積率の1.5倍を限度として、その容積率を緩和することができます(8項)。(施行令第135条の14、同第135条の17 参照)

★特定道路までの距離による前面道路幅員の加算(9項)

 建築物の敷地が、当該敷地の前面道路幅員が6m以上12m未満で、当該前面道路が延長70m以内で幅員15m以上の道路(この項で特定道路という)に接続している場合、実際の前面道路幅員に政令で定める(特定道路から前面道路までの延長距離に応じた)数値を加えたものが前面道路幅員となります(9項)。

※政令で定める数値(Wa)は次の式によって計算します。

Wa=〔12m-実際の前面道路幅員(Wr)〕×70m-特定遺路からの距離(L)/70m
Wrは6m以上12m未満であること
左図の条件に適合する敷地Sの場合、
前面道路幅員によって定まる容積率の制限は
(Wr+Wa)×4/10(または6/10か8/10のいずれか)となります。

★特定行政庁の許可を受けた建築物の前面道路幅員のみなし措置(10項、11項)

 1.敷地に接してまたは敷地内に計画道路がある場合
   敷地に接してまたは敷地内に都市計画道路(建基法第42条第1項第4号に該当するものを除く)がある場合で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上および衛生上支障がないと認めて、建築審査会の同意を得て許可した建築物については、その計画道路の幅員を前面道路幅員とみなして、容積率を算定します。この場合においては、当該敷地のうち計画道路の係る部分の面積は、敷地面積に算入することはできません(10項)

 計画道路を前面道路とみなした場合、容積率制限の算定には、計画道路幅員Wを前面道路幅員にでき、前面道路による容積率制限が有利になります。

 2. 敷地の前面道路をはさんで壁面線の指定がある場合(11項)
   前面道路の境界線またはその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合、一定の基準に適合すると特定行政庁が認めて、建築審査会の同意を得て許可した建築物については、前面道路の境界線またはその反対側の境界線は、それぞれ当該壁面線にあるとみなして、容積率を算定します。この場合においては、当該敷地のうち前面道路と壁面線等との間の部分の面積は、敷地面積に算入することができません(11項)。

★住居系用途地域において壁面線の指定がある場合等(12項、13項)

   第一種低層住居専用地域から準住居地域までの住居系用途地域内または特定行政庁が指定する区域内で、前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合または条例で壁面の位置の制限がある場合は、壁面線等を越えない建築物については、前面道路の境界線が当該壁面線等にあるものとみなして、容積率を算定することができます。ただし、前面道路の幅員(m)に6/10を乗じた数値以下でなければなりません(12項)。なお、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線等との間の部分の面積は、敷地面積に算入することはできません(13項)。

★特定行政庁による許可等による容積率(14項)

 機械室の占める割合が大きい建築物や、敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上および衛生上支障がないと認めて、建築審査会の同意を得て許可したものは、その許可の範囲内で容積率の制限が緩和されます(14項)。

★道路内の建築制限(建築基準法第44条)2項での「特定行政庁は、前項第四号の規定による許可をする場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。」の準用(15項)

 


★容積率からの出題については、原則の%、前面道路との関係、延べ面積に算入しない例外、敷地が2つ以上の地域、地区または区域にまたがる場合など出題の傾向が高いので、注意が必要です。 


{設問}平成23年 管理業務主任者試験 「問17」 選択肢4

【問 17】 建築基準法(昭和25年法律第201号)及び同法施行令(昭和25年政令第338号)に規定される面積の算定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

4 延べ面積は、建築物の各階の床面積の合計であり、共同住宅の容積率の算定においても、共用の廊下及び階段の用に供する部分の面積を含む。

X 誤っている。 含まない。  共同住宅の共用廊下・階段部分の全部不算入...共同住宅(マンションなど)の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は、全部算入されません。 (建築基準法52条6項)
 これは、公共の道路と同じとみて、限度がなく全てが算入されません。ただし、エレベーター室は除外されていないため、算入されます。
 具体的には、延べ面積とは、建築基準法施行令第2条4号
 「(面積、高さ等の算定方法)
  第二条  次の各号に掲げる面積、高さ及び階数の算定方法は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
     四  延べ面積 建築物の各階の床面積の合計による。
  ただし、法第五十二条第一項 に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に関する規制に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操車場所及び乗降場を含む。)の用途に供する部分の床面積を算入しない。」とあり、
引用されています、建築基準法第52条1項6号
 「6  第一項、第二項、次項、第十二項及び第十四項、第五十七条の二第三項第二号、第五十七条の三第二項、第五十九条第一項及び第三項、第五十九条の二第一項、第六十条第一項、第六十条の二第一項及び第四項、第六十八条の三第一項、第六十八条の四、第六十八条の五、第六十八条の五の二、第六十八条の五の三第一項、第六十八条の五の四(第一号ロを除く。)、第六十八条の五の五第一項第一号ロ、第六十八条の八、第六十八条の九第一項、第八十六条第三項及び第四項、第八十六条の二第二項及び第三項、第八十六条の五第三項並びに第八十六条の六第一項に規定する建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとする。」


建蔽率
第五十三条 (改正あり: 旧:「建ぺい率」 を 「建蔽率」 にした。)         

 建築物の建築面積(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、その建築面積の合計)の敷地面積に対する割合(以下「建蔽率」という。)は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める数値を超えてはならない。
  一  第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、田園住居地域又は工業専用地域内の建築物
       十分の三、十分の四、十分の五又は十分の六のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
  二  第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域又は準工業地域内の建築物
       十分の五、十分の六又は十分の八のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
  三  近隣商業地域内の建築物
       十分の六又は十分の八のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
  四  商業地域内の建築物
       十分の八
  五  工業地域内の建築物
       十分の五又は十分の六のうち当該地域に関する都市計画において定められたもの
  六  用途地域の指定のない区域内の建築物
       十分の三、十分の四、十分の五、十分の六又は十分の七のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めるもの

  2  建築物の敷地が前項の規定による建築物の建蔽率に関する制限を受ける地域又は区域の二以上にわたる場合においては、当該建築物の建ぺい率は、同項の規定による当該各地域又は区域内の建築物の建ぺい率の限度にその敷地の当該地域又は区域内にある各部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて得たものの合計以下でなければならない。

  3  前二項の規定の適用については、第一号又は第二号のいずれかに該当する建築物にあつては第一項各号に定める数値に十分の一を加えたものをもつて当該各号に定める数値とし、第一号及び第二号に該当する建築物にあつては同項各号に定める数値に十分の二を加えたものをもつて当該各号に定める数値とする。
  一 防火地域(第一項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が十分の八とされている地域を除く。)内にあるイに該当する建築物又は準防火地域内にあるイ若しくはロのいずれかに該当する建築物
     イ 耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能(通常の火災による周囲への延焼を防止するために壁、柱、床その他の建築物の部分及び防火戸その他の政令で定める防火設備に必要とされる性能をいう。ロにおいて同じ。)を有するものとして政令で定める建築物(以下この条及び第六十七条第一項において「耐火建築物等」という。)
     ロ 準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を有するものとして政令で定める建築物(耐火建築物等を除く。第八項及び第六十七条第一項において「準耐火建築物等」という。)


  一  第一項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が十分の八とされている地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物

  二  街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物

  4  隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合又は第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で定める壁面の位置の制限(隣地境界線に面する建築物の壁又はこれに代わる柱の位置及び隣地境界線に面する高さ二メートルを超える門又は塀の位置を制限するものに限る。)がある場合において、当該壁面線又は壁面の位置の制限として定められた限度の線を越えない建築物(ひさしその他の建築物の部分で政令で定めるものを除く。次項において同じ。)で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建蔽率は、前三項の規定にかかわらず、その許可の範囲内において、前三項の規定による限度を超えるものとすることができる。

 5 次の各号のいずれかに該当する建築物で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建蔽率は、第一項から第三項までの規定にかかわらず、その許可の範囲内において、これらの規定による限度を超えるものとすることができる。
  一 特定行政庁が街区における避難上及び消火上必要な機能の確保を図るため必要と認めて前面道路の境界線から後退して壁面線を指定した場合における、当該壁面線を越えない建築物
  二 特定防災街区整備地区に関する都市計画において特定防災機能(密集市街地整備法第二条第三号に規定する特定防災機能をいう。次号において同じ。)の確保を図るため必要な壁面の位置の制限(道路に面する建築物の壁又はこれに代わる柱の位置及び道路に面する高さ二メートルを超える門又は塀の位置を制限するものに限る。同号において同じ。)が定められた場合における、当該壁面の位置の制限として定められた限度の線を越えない建築物
  三 第六十八条の二第一項の規定に基づく条例において防災街区整備地区計画の区域(特定建築物地区整備計画又は防災街区整備地区整備計画が定められている区域に限る。)における特定防災機能の確保を図るため必要な壁面の位置の制限が定められた場合における、当該壁面の位置の制限として定められた限度の線を越えない建築物



  6   前各項の規定は、次の各号のいずれかに該当する建築物については、適用しない。
   一 防火地域(第一項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が十分の八とされている地域に限る。)内にある耐火建築物等


   一  第一項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が十分の八とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物

   二  巡査派出所、公衆便所、公共用歩廊その他これらに類するもの
   三  公園、広場、道路、川その他これらに類するものの内にある建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したもの

  6  建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等であるときは、その敷地は、全て すべて 防火地域内にあるものとみなして、第三項第一号又は前項第一号の規定を適用する。

 8 建築物の敷地が準防火地域と防火地域及び準防火地域以外の区域とにわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等又は準耐火建築物等であるときは、その敷地は、全て準防火地域内にあるものとみなして、第三項第一号の規定を適用する。

  9  第四十四条第二項の規定は、第四項、又は第五項又は第六項第三号 第五項第三号 の規定による許可をする場合に準用する。

過去出題 マンション管理士  
管理業務主任者 H28年、

★53条:建蔽率

 53条は、前の52条の「容積率」と共に、都市計画区域や準都市計画区域の建築物を規制する「建ぺい率」の規定です。
(法の改正で、「建ぺい率」は、全部漢字の「建蔽率」になった。でも、訂正は面倒なので、「建蔽率」と「建ぺい率」は、併用しています。)

★この「建ぺい率」も当初は、読んでも分からないので、心配しないでください。

★が、この「建蔽率」の規定も出題傾向は、高いので注意が必要です。

★建ぺい率を定める目的...建築物の敷地内に一定割合の空地を確保し、市街地の環境(通風・採光の確保や防火上)、を保全することです。

建ぺい率とは...建築物の建築面積(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、その建築面積の合計)の敷地面積に対する割合です。(1項)

 前の52条の「容積率」が、高さの制限だったのに対して「建蔽率」は、平面での制限です。

  この建蔽率も容積率と同じように、建築基準法では、 十分の三、とか 十分の八 などの分数で表していますが、一般には、 建蔽率 40% とか 100% など パーセント(%)が良く使われます。

  建ぺい率=建築面積/敷地面積 x 100 (%) (これが、指定の限度を超えないこと)

★では、建築面積とは...建築物の外壁・柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積です。
  ただし、軒、ひさし(庇)、バルコニー等でこの中心線より1m以上突き出た所があるときは、先端より1m後退した部分までは建築面積に算入されます(建築基準法施行令第2条1項2号)。

 なお令和5年4月1日施行の施行令の改正で、一定の条件を満たした物流倉庫等では、庇が5mまでは、建築面積に算入しないことになりました。

<参照> 建築基準法施行令第2条2項2号

 *改正あり:令和5年4月1日施行

 二  建築面積 建築物(地階で地盤面上一メートル以下にある部分を除く。以下この号において同じ。)の外壁又はこれに代わる柱の中心線(軒、ひさし、はね出し縁その他これらに類するもので当該中心線から水平距離一メートル以上突き出たものがある場合においては、その端から水平距離一メートル後退した線)で囲まれた部分の水平投影面積による。ただし、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物又はその部分については、その端から水平距離一メートル以内の部分の水平投影面積は、当該建築物の建築面積に算入しない。

 二 建築面積 建築物(地階で地盤面上一メートル以下にある部分を除く。以下この号において同じ。)の外壁又はこれに代わる柱の中心線(軒、ひさし、はね出し縁その他これらに類するもの(以下この号において「軒等」という。)で当該中心線から水平距離一メートル以上突き出たもの(建築物の建蔽率の算定の基礎となる建築面積を算定する場合に限り、工場又は倉庫の用途に供する建築物において専ら貨物の積卸しその他これに類する業務のために設ける軒等でその端と敷地境界線との間の敷地の部分に有効な空地が確保されていることその他の理由により安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして国土交通大臣が定める軒等(以下この号において「特例軒等」という。)のうち当該中心線から突き出た距離が水平距離一メートル以上五メートル未満のものであるものを除く。)がある場合においては、その端から水平距離一メートル後退した線(建築物の建蔽率の算定の基礎となる建築面積を算定する場合に限り、特例軒等のうち当該中心線から水平距離五メートル以上突き出たものにあつては、その端から水平距離五メートル以内で当該特例軒等の構造に応じて国土交通大臣が定める距離後退した線))で囲まれた部分の水平投影面積による。ただし、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物又はその部分については、当該建築物又はその部分の端から水平距離一メートル以内の部分の水平投影面積は、当該建築物の建築面積に算入しない。

 *令和5年4月1日施行の改正の理由 〜物流倉庫等に設ける庇(ひさし)に係る建ぺい率規制の合理化〜

  近年、物流倉庫等において従来の想定よりも大規模な軒等を設けるケースが増えてきていますが、現行制度では、これらの軒等について1メートルを超える部分は建ぺい率の算定の基礎となる建築面積に算入されるため、建ぺい率制限により確保される良好な市街地環境と同程度のものが確保されている場合であっても、大規模な軒等を設けることで建築面積が増大し、建ぺい率規制との関係で建築物本体のスペースが十分に確保できない状態が継続しています。
  物流業界では、この不合理な状況の改善を目指し、「雨天時でも荷さばきが可能な大型の庇は荷役作業の生産性向上や、災害時の一時的な蔵置場として重要な役割を果たす」と言ったメリットをかかげ、建築基準法の緩和を長年要望してきました。
 そこで、建築物の建ぺい率の算定の基礎となる建築面積の算定に当たり、工場又は倉庫の用途に供する建築物の外壁又はこれに代わる柱の中心線から水平距離1メートル以上突き出た軒、庇、はね出し縁その他これらに類するもの(以下「軒等」という。)で、専ら貨物の積卸しその他これに類する業務のために設けるもののうち、当該軒等の端と敷地境界線との間の敷地の部分に有効な空地が確保されていることその他の理由により安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして国土交通大臣が定めるものについて、その端から水平距離5メートルまで後退した線より外側の部分を算入しないことと改正されました。
 ただし、不算入となる庇の合計面積は、1割以下まで。

 

 これにより、工場や倉庫において、外部空間である積卸し・荷捌きスペースの
一部が建築面積に算入されないようになるので、市街地における物流施設の建設でも、建築物の建築面積を確保しやすくなると期待されます。


   


  *国土交通省告示での要件
    @庇端は敷地境界線から5m以上離隔
    A敷地境界線を基準点として、庇の高さに応じた離隔距離(1:1)を確保
    B庇部分は不燃材料とする
    C庇上部に上階を設けないこと(※非常用進入口、室外機置場等は可)
    D不算入となる庇の合計面積は、当該敷地の建築可能面積(敷地面積×当該敷地の建蔽率)の1割以下とする

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敷地面積とは...敷地の水平投影面積です。ただし、通称セットバック(後退)といって道路の部分とみなされる部分は、敷地面積には算入できません(建築基準法施行令第2条1項1号)。

<参照> 建築基準法施行令第2条1項1号

 一  敷地面積 敷地の水平投影面積による。ただし、建築基準法 (以下「法」という。)第四十二条第二項 、第三項又は第五項の規定によつて道路の境界線とみなされる線と道との間の部分の敷地は、算入しない

建ぺい率一覧表 (建ぺい率の最高限度) (単位%)

 53条での規定をまとめると以下のようになります。
 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域などの用途地域別に基本的な建蔽率が定められています。

  建蔽率 一覧表

用途地域

 

原則
(%で表示)

 
 (A)防火地域内で
耐火建築物の場合
+10%
(3項1号、5項1項)
(B)特定行政庁が
指定する角地
+10%
(3項2号)
 

(A)と(B)
の条件を同時
に満たす場合
+20%
(3項本文)

第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
田園住居地域
工業専用地域

次の数値のうち都市
計画で定める割合
30
40
50
60
(1項1号)



40
50
60
70



40
50
60
70



50
60
70
80

第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
準工業地域

50
60
80
(1項2号)

60
70
80超は制限なし

60
70
90

70
80
80超は制限なし

近隣商業地域

60
80
(1項3号)

70
80超は制限なし

70
90

80
80超は制限なし

商業地域

80
(1項4号)

制限なし

90

制限なし

工業地域

50
60
(1項5号)

60
70

60
70

70
80

用途地域の指定の無い区域
(注2)

30
40
50
60
70
(1項6号)

40
50
60
70
80

40
50
60
70
80

50
60
70
80
90

(注1)

制限なしのもの(10/10ということ)
巡査派出所、公衆便所、公共用歩廊その他これらに類するもの。公園、広場、道路、川その他これらに類するもののうちにある建造物で特定行政庁が安全上、防火上および衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したもの。(建築基準法53条5項)

(注2)

用途地域の指定のない区域内における建ぺい率の限度は、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し、都道府県都市計画審議会の議を経て定められます。

(注3)

建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合で、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、その敷地は、すべて防火地域内にあるものとみなされ、上表の数値が適用されます(建基法53条6項)。

敷地が建ぺい率の異なる複数の地域にわたる場合(2項)...比例配分となる(容積率と同じ)〜過半主義ではない〜

  それぞれの地域の建ぺい率に、その地域に属する敷地部分の敷地全体に対する面積の割合を乗じた数値を合計(加重平均)したものが、敷地全体に適用される建ぺい率の最高限度になります。

   この例では敷地の3/5 (60u/100u)が建ぺい率 80%の地域にあり、
          敷地の2/5 (40u/100u)が建ぺい率 60%の地域に属しています。
   この場合の合計した建ぺい率は

    (60ux80% + 40ux60%) ÷ (60u+40u)=(480+240) ÷ 100=72%

     となります。

★建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合7 項)

  その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等であるときは、その敷地は、すべて防火地域内にあるものとみなして、第三項第一号(+10%)又は前項第一号の規定(制限なし)を適用します。

  注:耐火建築物...建物の主要構造部(柱、梁、床、屋根、壁、階段など)に耐火性能のある材質などが使用されている建物のこと。(建築基準法第2条 9の2号)
  これらの部分が、少なくとも建築物の利用者が避難するまでの間は倒壊することなく性能を維持することができ、近隣への延焼を防げるのが条件になっている

★建蔽率の限度が上がることもある(3項)
  防火地域内にある耐火建築物、敷地が角地にある建築物では、建蔽率が上がります。


  ★プラス 10% されるのは、防火地域内にある耐火建築物だけでは入っていない。 → 準防火地域 も 追加された。 (改正 3項第1号イ及びロ、8項) 

  従来からある、火災の被害が起きやすい地域、そして火災を防ぐために予防しなければならない地域、つまり防火地域内にある耐火建築物に加えて、防火地域内にある耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有する建築物又は、準防火地域内にある耐火建築物等又は準耐火建築物等(準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を有する建築物)ならば、その敷地は、全て準防火地域内にあるものとみなして、第三項第一号(建蔽率のプラス 10%)の規定が適用されます。

★建ぺい率制限の合理化(5  項)

 隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合または条例で定める壁面の位置の制限がある場合において、当該壁面線または壁面の位置の制限として定められた限度の線を越えない建築物で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建ぺい率は、その許可の範囲内において、法定の建ぺい率規制を緩和できます。

商業地域は、80%と1つだけになっている。他に選べない。都市計画でも決めていない。

★建築することのできる最大建築面積は、 

  建築基準法第52条の「容積率」の規定と、同53条の「建蔽率」の規定により、建築することのできる最大建築面積は、

  容積率 x 建ぺい率 の限度 になります。

★建ぺい率と容積率の出し方


(建築物の敷地面積) 
第五十三条の二

 建築物の敷地面積は、用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、当該最低限度以上でなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する建築物の敷地については、この限りでない。
   一  前条 第六項 第五項 第一号に掲げる建築物
   二  公衆便所、巡査派出所その他これらに類する建築物で公益上必要なもの
   三  その敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物であつて、特定行政庁が市街地の環境を害するおそれがないと認めて許可したもの
   四  特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したもの

  2  前項の都市計画において建築物の敷地面積の最低限度を定める場合においては、その最低限度は、二百平方メートルを超えてはならない。

  3  第一項の都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められ、又は変更された際、現に建築物の敷地として使用されている土地で同項の規定に適合しないもの又は現に存する所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば同項の規定に適合しないこととなる土地について、その全部を一の敷地として使用する場合においては、同項の規定は、適用しない。ただし、次の各号のいずれかに該当する土地については、この限りでない。
   一  第一項の都市計画における建築物の敷地面積の最低限度が変更された際、建築物の敷地面積の最低限度に関する従前の制限に違反していた建築物の敷地又は所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば当該制限に違反することとなつた土地
   二  第一項の規定に適合するに至つた建築物の敷地又は所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば同項の規定に適合するに至つた土地

  4  第四十四条第二項の規定は、第一項第三号又は第四号の規定による許可をする場合に準用する。

過去出題 マンション管理士  
管理業務主任者  

★53条の2:建築物の敷地面積

  53条の2は、敷地のミニ開発を防ぐ目的です。

  平成14年の改正で、以前は低層住宅地の良好な住居環境を保護するための規定から、すべての用途地域で適用となりました。

  建築物の敷地面積は、用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、当該最低限度以上でなければならないと規定しています。(1項)

★そして、その最低限度を決めるときは、敷地の最低は 200u以下 の範囲で指定します。(2項)

★経過措置は、3項にあります。

★許可は、あらかじめ建築審査会の同意を必要とします。(4項)


(第一種低層住居専用地域 又は第二種低層住居専用地域 内における外壁の後退距離)
第五十四条 (注:改正あり。)

 第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域 又は田園住居地域 内においては、建築物の外壁又はこれに代わる柱の面から敷地境界線までの距離(以下この条及び第八十六条の六第一項において「外壁の後退距離」という。)は、当該地域に関する都市計画において外壁の後退距離の限度が定められた場合においては、政令で定める場合を除き、当該限度以上でなければならない。

  2  前項の都市計画において外壁の後退距離の限度を定める場合においては、その限度は、一・五メートル又は一メートルとする。

過去出題 マンション管理士  
管理業務主任者  

★54条:第一種低層住居専用地域等内における外壁の後退距離

 54条は、用途地域でも主に低層の住宅地、つまり、
   @第一種低層住居専用地域(高級住宅地)、
   A第二種低層住居専用地域(コンビニ程度は可能な住宅地)
又は
   B田園住居地域
 (田園と市街地の共存を図る) 内
  に限り、日照、通風、採光、防災などの点で、良好な環境を維持するために、外壁や隣地境界線からの後退距離が定められると(1mまたは1.5m)、それに従って建てることになります。
  良好な住環境を保つためです。

  

  なお、この3つ
   @第一種低層住居専用地域(高級住宅地)、
   A第二種低層住居専用地域(コンビニ程度は可能な住宅地)
   B田園住居地域((田園と市街地の共存を図る))
  には、次の55条(高さ制限)の制限もあります。

   
  

★外壁の後退距離の測り方

  敷地境界線(または道路境界線)から、建築物の外壁または柱の面までの距離です。(芯からではありません)

  ★都市計画で必要なときにだけ、指定されます。

★参考までに、容積率と建蔽率も記入しました。

  ★外壁の後退距離  容積率 (%) 
(原則)
建蔽率  (%)
(原則)
 番号 対象の用途地域  制限内容
 1 第一種低層住居専用地域  1mか1.5m    50、60、80、100、150、200  30、40、50、60
 2 第二種低層住居専用地域
 3 田園住居地域 

ページ終わり

最終更新日:
2023年 5月28日:建蔽率に令和5年4月1日施行の「物流倉庫等に設ける庇に係る建蔽率規制の合理化」を入れた。
2023年 3月27日:54条に図を入れた。
2022年 4月14日:「容積率」(第52条)など大幅に見直して、図など入れた。
2021年 2月 6日:見直した。
施行:令和元年6月25日に対応した。
2019年 8月 9日:第53条(容積率)に施行令2条の改正を入れた。
2019年 8月 8日:第53条第3項、5項などの改正、追加を入れた。
2018年 3月19日:「田園住居地域」を入れた。
2018年 3月17日:平成29年と平成28年の出題年を入れた。
2016年 3月 5日:平成27年の出題年を入れた。
2015年 4月22日:平成27年6月1日施行の法改正(第52条 容積率)と、平成25年の出題年を入れた。
2014年 2月23日:平成25年の出題年を入れた。
2012年 3月21日:平成23年の出題を記入。
2011年 5月 8日:改正を確認
2009年9月25日:一部加筆
2008年10月27日 

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